最初、それはグロテスクな人形のようにも見えたのですが、よく見ると、
人工の物では無く、また生き物のように見えましたが、
際立った外傷はないものの、息絶えているようで、ぐったりとしていました。
それは、全長約20cmくらいで、特徴のある足以外は、殆どヒトの形状に近く、
色も濃い乳白色というか、白茶けた肌色でヒトに似ていました。
しかしよく観察するととても小さいという事だけでなく、
その形状と裏腹にヒトとは程遠いものであることも分かりました。
それは次のような特徴をもっていました。
・頭部
円形4cm程度の扁平で、登頂に1×2cm程度の菱形の窪みがあり。
目、鼻、口など、ヒトのものに酷似している。
薄いまぶたの中に、黒目の大きな眼球も確認、また、口唇は顔に比して小さく、
他の部分と同色で色の相違などは認められず。
頭髪、眉毛などの体毛の類は一切無し。
・頚部
直径2cm程度、ただし、継ぎ目のようなものがあり、
継ぎ目部分をめくるとイカのワタ様の薄皮につつまれた物が観察できた。
・胴体
ヒトの形状そのものだが、臍、乳首などに該当するものはなし。
・四肢
手は関節の付き方、手指の形状など、ヒトそのもののように見られる。
胴体からのバランスも、ヒトのそれに近い。
ただし、足は、ここだけがヒトと違い、形状はイカやタコのようで、
吸盤様のものも付いていた。
・表面
皮膚の色は前述の通り濃い乳白色で、ヒトの皮膚というよりは、
その色や感触から、かなり厚みのあるイカのそれを連想させる。
皮膚の厚みは、頚部の継ぎ目をめくって確認した所、約2〜3mm程度は
あったと思われ、また、頭部同様体毛の類は一切無く、
毛穴の痕跡もありませんでした。
・
その他
脊椎動物のようでもあるが、骨格が確認できたのは手だけである。
継ぎ目のあるのは頚部の一ヶ所だけで、作るにしては面倒な構造で、
またどう見ても、こんなもグロテスクなものを
わざわざ作る必要もないと思われます。
このようなものが、なぜそんなところにあるのか、また、当然なんなのか、
小学生の私たちに分かるはずも無く、またそのころ海外ドラマの影響で、
UFOとか、宇宙人、また、宇宙からの疫病など、あまりよい連想ができず、
気味悪いということが先に立ち、足で蹴ったり、木の枝でつついたりしながら、
しばらく転がしつつ一緒に運んでいたのです。
結局その先どうしたらよいか、よいアイデアが浮かばず、また、時間が時間なので、
近くを見渡せど相談できそうな大人がいるはずも無く、
かといって家に持ち帰るわけにも行かず、ちょうど運んできた側溝に
水が流れるような場所になったので、
そのままにして一旦帰宅することにしました。
その後、30分ほどして思い直し、
放置した場所に行ってみるともうすでにその姿はありませんでした。
従って、大人でその姿を見たものはなく、話しても「見間違い」で
片付けられてしまったのですが、小学生とはいえ、見た事実は事実ですし、
その記憶はいまでも薄れてはおりません。
仮に見間違いだとして、大人になったらなんだったか分かるのかと
思っておりましたが、少なくとも今でも、
それがなんだったのかわからないのです。
考えたくも無い話ですが、百科事典などに見る胎児の形状に近いかと
思ったことも有りました。
しかし、頭や手足のバランスが違いますし、
だいたい下足類のような足の形状の説明がつきません。
もしこれがなんだったのか分かる方がいたら教えて欲しいです。