六角塔 の建物がまだあった時代、世間の若者たちの例に漏れず 私達も遊び仲間たちと、そこに出掛けました。
当然車で行ったのですが、 霊感が多少あった私は、どうしても車を降りたくなくて みんなが建物へ行っている間、一人車の中で待っていました。
少しすると、車が揺れ始めました。 明らかに誰かが車を揺すっているような揺れ方で、 友人たちが私を怖がらせようとして、 いたずらしているのだと思いました。
「やめてよー」
と何度か言うとそれは収まりましたが、 いたずらをしていると思われる友人の姿はありませんでした。
しばらくすると、
口々に「マジ恐かったなぁ」
などと話しながら友人たちが帰ってきました。
が、車を見た瞬間、皆は凍てつきました。
そう、車には無数の手の跡がついていたのです。