#93 あなただけのもの


提供者:ケンケンさん
体験者:ケンケンさんの友人
場 所:仙台市内(?)
掲載日:1999/09/01

彼女は高校時代、俗にいうヤンキー。本当に手が付けられなかったそうです。

ある日、彼女はいつものように午前4時頃の帰宅。
すぐベットに入り、ウトウトッとしたころ 2階にある彼女の部屋へ誰かが階段を登ってくる音が 

”とん..とん..とん..”。

そして彼女の部屋の戸が開き、誰かが枕元にいる気配が....。
きっと親だろうと思い、彼女は目を閉じたまま不機嫌そうな顔をすると
”すーっ”
と、部屋から出ていきました。

翌日、少し早めに帰宅した彼女は昨夜のことを親に問い詰めました。
「勝手に人の部屋に入ってきて、寝てるかどうか確かめにきてどうすんの?」

しかし、両親ともその時間は寝ていて、 トイレにも起きなかったと言っていたそうです。

その後、2、3日おきに同じようなことがくりかえされたある日、 またいつものように階段を登る足音、 部屋の戸が開き、誰かが顔を覗き込んでいる気配。

「えっ!?」
そこで彼女はある事に気が付いたのです。
両親の部屋は、彼女の部屋がある同じ2階の廊下をはさんだ向いの部屋。
その日は早めに寝たので、両親が寝室に入るのを彼女は確認していたのです。
親子3人で住んでいるので、他には誰もいない。

「えっ?だれ?」
恐怖のあまり彼女は目を開ける事もできず、ふとんをかぶっていました。

次の瞬間、突然頭を押さえ付けられ、
「お母さんはあなただけのものじゃないのよ!」
「お母さんはあなただけのものじゃないのよ!」
と、繰り返し
「どん!」
と、衝撃を感じたまま失神して気が付くと朝になっていたそうです。

次の日、その事を母に言うと、 しばらくの沈黙の後、母はすすり泣きながら
「じつはねAちゃん、あなたには本当はお姉ちゃんがいたはずだったの...」
「その子は死産で、心臓が止まったまま産まれてきたから...
「もしかしたらお姉ちゃん、心配してくれてるのかな」
そう彼女の母は、言っていたそうです。

不思議な体験をしたその日は彼女の姉の産まれた日でした。