#566 借家


提供者:らいすさん
体験者:本人と友人
場 所:某借家(青葉区)
掲載日:2006/06/24

17年位前の5月、大学の同級生の父親が転勤になり、 他県から北環状線から入ってすぐの青葉区の住宅街の 借家に引越して来ました。
そこはとても広い庭のついた大きな屋根の立派な2階建ての、 見た目とても綺麗な一戸建てでした。
「父の会社が借りてくれた社宅」
と彼女は言っていました。
会社がオーナーに払う家賃は高いんだろうなぁと思うと、 「そうでも無いみたいだよ。」と言っていました。

引越した日から彼女の飼っていた猫(2匹)が両方とも、 虐待を受けたかの様にずっと叫ぶ様になり、 狂い出しそうになったり怯えた様子になったり、 さらに、誰もいない場所から異音がすると言う事で、 いろんな意味で彼女に頼まれて、 遊びかてら夏に泊まりに行く事になりました。
その頃、私は母が亡くなってから少し霊感が強くなっていました。

家に入るとリビングには窓が沢山あるし電気もついているのに、 なんかどんよりとしてるみたいで、 リビングから見て、特に玄関ホールから階段の上(廊下の部分)までに なにか違和感の様なものを感じました。
猫はずっと廊下を見て叫び続けていました。

寝る時間になって彼女と一緒に2階に上がり、 部屋に入ると猫も両方ついて来ました。
ひとしきり話をして、電気を消すと猫は1匹は私の布団の足の間に、 もう1匹は私の脇の下に丸くなりました。
「夏の暑い時期でも寄って来るんだなぁ。」と思っていました。

でも時刻が午前1時半を過ぎた頃、エアコンも無いのに段々寒気がして来て 目が覚めました。
ドアの向こうの階段を物凄い足音で昇り降りする音が聞こえます。
最初は猫かと思いました。
でも猫は2匹とも私の足と脇にいます。
彼女は一人っ子なので両親も寝ているし、そんな事をする該当者はいません。
その音は気配にもなり、ドアの向こうに確かに確かに3人はいました。
時折ドアの向こうから様子を伺っているの様な気配も感じ、 そのうちラップ音も聞こえたので、 結局私は一晩中「般若心経」を唱えて怖くて眠れませんでした。
もちろんドアを開ける勇気は私にはありませんでした。
猫も一度も布団から出ませんでしたし、鳴きませんでした。
ただ、私にぴったりとくっついていました。 朝、4時半が近くなると音は次第に静かになり、私も睡魔に襲われました。

起床後、彼女から話を聞くと、
「久しぶりに夜中に猫が鳴かなかったので、昨夜は熟睡出来た」
「ここのところ、猫は彼女とも寝ないで2匹で丸くなって寝るのに、 数回しか会った事のない私と、一晩中寝るなんて珍しい」
と不思議がっていました。
猫は私が心の中で経を唱えていたのを知っていたのでしょうか。
それから彼女は、
「前の家では大丈夫だったのに、猫が階段を怖がる」
「階段で時折変な音がする」とも言っていました。
私は彼女に「あの家の玄関ホールから階段には何かいると思う。 お札でももらった方が良いよ。」
と昨夜起こった事を話すと深くうなずいていました。

それから半年後、一家は太白区に引越しました。
あの後、すぐに新築の家を買ったのです。
猫のうち1匹も病気で死んでしまったり、 あの家にいると家族全員がなぜか落着かなかったそうです。
新しい家に引越すと猫はもう叫ばなくなり、 元の大人しい猫に戻ったそうです。
結局、彼女の家族は1年であの家から逃げ出した事になります。

その後、見に行った事もないのですが、あの家はとても外見も良く、 まるでドラマに出そうな程広くて素敵なお庭とリビングダイニングでした。
そんなに古くも無かったので、きっとまだ誰かが住んでるのではと思います。
少し鈍感な人なら、体調が崩れても、何かが起こっても、
「運が悪いのかな?」と大事が起こる迄わからないかもしれません。
彼女が猫を1匹失った様に。あの家で何があったのでしょうか?
誰がいたのでしょうか?
借家だったらまだしも、もし、売家だったらと思うとゾッとします。

あなたの家、安くありませんか?