【遺体を探してくれると思っているから自殺者が集う】・・・
そんな記事がネットニュースに載った。
自ら命を絶つときは、ひっそりと逝きたい。
でも・・死後は、遺体を捜し出して欲しい。
そう、ここでは、年に何度か大規模な【自殺者捜索】が行われている。
その善意の自殺者捜索が、少なからず自殺を助長しているのだろうか?
まさか・・・
その後、行政は今後は捜索願があった個人を探す目的以外の
定期的な自殺者捜索は行わない・・・と、決めてしまったらしい。
ある組織にて・・・
鬱蒼と茂る森林の中、今までは自殺遺体を見つけると、
その遺体まで【ビニールヒモ】を道しるべ代わりに張り、
警察や消防が遺体にたどり着けるようにしていたらしい。
が。。。ある時期から・・。
その話
「臭い・・・臭い・・・」
蒸し暑いジャングル。
嫌な匂いに気がついた。
生ゴミのようでもあり、なにかが腐ったような匂いでもあり。
彼らは【与えられた仕事】をこなすべく、その異臭の中をかまわず歩き続けた。
歩けば歩くほどその匂いは強くなる。
風上の、ある一方向から匂いが漂ってくるようだ。
が、歩いても歩いてもその発生源はわからないし、たどり着けない。
陽が落ちかかって来た・・・
先導していた人が戻って来た。
「進行方向、方位○○に民間人の物と思われるテント発見」・・・
「こんな奥地に?ありえない。遭難者かも知れない、休憩終わり!そこに向かう」
人々は、休憩を切り上げ、懐中電灯をてらしてジャングルを進んだ。
しばらく進むと、懐中電灯の明かりの中、青と黄色のパーツでできた
テントを発見した。
「おーい!誰かいるのかー!」
呼んでもテントから返事は無い。
「○○、見てこい」
一人がテントを調べに行った。
テントの裏手は入り口らしい。
そこにボロボロの靴が揃えてあった。
もうずいぶん風雨にさらされたような感じ。
テント自体も、色あせて擦り切れ、かなり時間が経っている様だった。
やっとわかった異臭の発生源・・このテントだった。
上司に「もしかしたら、中で・・・」と報告。
「では俺が見てみる」
上司がテントに近づいた。
直ぐに一言。
「あ〜、誰かが、テントの中からテントにもたれかかっている・・
これは・・間違いないなぁ」
自殺者が、テントの中からそのテントの壁部分にもたれかかっているらしい。
そして、人の丸まった背中の形がテントのキャンバスに浮き上がり、
その形に盛り上がっていた。
「全員集合!」・・皆を呼ぶ上司。
「命は大切にしなければならない。何があっても、
両親からもらった命は大切にしなければならない。
今日のことは見なかったことにするように。出発!」
・・・
どう考えても、テントの中で果てている者がいるはずだった。
数百メートル先からでも異臭が感じられるほどに腐敗が進んでいるらしい遺体。
テントの中を確認することも無く、人々は仕事に戻って行った・・・l
某組織隊員さんからお伺いしたお話です・誤解・誤解釈無きことを!