#453 トイレ


提供者:横ミスせいこさん
体験者:本人
場 所:山形県酒田市
掲載日:2003/05/10

体験談#449と同じころの体験です。

この家で、皆で夕食をとっていたところ、 テレビの上に飾ってあったフランス人形が、くるりと左に回り、 一回転して、また前を向いたのです。
「いまの、みた?」
と、母に聞くと
「エッ、何が?」
と、まったく気が付いていませんでした。
父も見てなかったそうです。

そんなある日、叔母が来て、
「トイレを貸して」
とトイレにいったきり帰ってこないので、私は様子を見に行きました。
「誰か来てー。」
と叔母の声。
「どうしたの?」と私。
「あれ?開いた。」と叔母。

叔母は、少し青い顔で震えて
「戸があがねぐなったんよ。」
といいました。
叔母は霊感があるほうで、私と違い、見えることもしばしば。
その叔母がここのトイレをそれ以来使いたがらず、 私も叔母のあの時の様子を思い出すとちょっと怖くなっていました。

次の日、トイレに続く廊下の窓に何か視線を感じ、 見てみると女の子がこちらを見ていました。
慌てて、母に言うと、母は父が帰ってくるとすぐ其の事を云いました。
「きっと、近所の人にでも聞いたんだろう。 大人が話してるのでも聞いたんだろう。」と父。
「でも...。あまりにも...。」と母。
父は、「お母さんが怖がるから、もう絶対云っちゃだめだぞ。 お化けなんて絶対いない。 もしいても、生きてる人間のほうがよっぽど怖いんだからな。」
と言いました。

またしばらくして、今度は私がトイレに入って出ようとすると 鍵もかけていないのに開かなくなって、ガチャガチャ、ノブを回しました。
これには本気で怖くなってしまいました。
そこに、しかるような男の野太い声が聞こえました。
「この、臆病者めが!」
不思議なことにこの声はまったく怖くありませんでした。
この声に、勇気付けられ私は高窓によじ登り外に脱出しました。

その後、父にこの話をしたところ、
「立て付けが悪くなっていたんだろう」
と言っていました。
しかし、トイレの場所を移すことになり、 移設した後はこの家ではまったく何も起こりませんでした。