#337 火ぃ、かしてくれ!


提供者:メバチマグロさん
体験者:本人
場 所:唐桑町
掲載日:2002/03/23

今から18年前の不可解な体験を投稿します。
風光明媚な三陸海岸を気仙沼市の隣、 唐桑町から陸前高田市にかけて車を走らせると、名前のとおり起伏の 激しいリアス式海岸の上を通るR45号線(道路自体はすごく走りやすい)。
その途中の道路脇に駐停車可能な大きなエリアがたしか、 2ケ所くらいあったと思います。
そこの唐桑よりのエリアで、ここの景色、昼は海を望む素晴らしい所、 夜は時期にもよりますが漁り火が水平線に輝く絶景ポイントなのです。

そこで、深夜3時頃だったと思います。友人2人と車を停めて煙草を 吸いながら休憩をしてました。
ほんの数分のうちに、もの凄い霧というかガスがたちこめて、 自分達は右側を海側、左側を道路にし停車してたんですが、 オレンジ色の外灯に照らされた道路の真ん中を霧の中でユラユラ、 動く物があるんです。
友人と
「なんだ、あれ!」
と顔を見合わせて、目をこらしてみていると、それは確かに 人間で自分達の方へ近づいてきます。
友人が
「酔ってんじゃないの?からまれたらどうする」
「ぶっ殺すか!」
なんて冗談を言いながらこわばる気持ちを抑えました。

と言うのも、この時、季節は2月で雪は降ってないにしても、 体感気温は氷点下、路面はがっちがちに凍っている状況なのに、 その人は上は下着一枚、下はモモシキ?に裸足で運転席の所まで来て、 コンコンと窓を叩き、
「火ぃ、かしてくれ」
と言ったんです。
年齢はどう見ても、65歳〜70歳くらいの細身の男性で、 とりあえず窓半分開けて火をかして、何か一言二言話しをしたんです。
そうしているうちに、車の右脇に自販機が3台並んでいて、 その自販機と自販機の間にス−と入っていったんです。

自販機と車の間は、ほんの1.5メートル程度でいつまでたっても出てこないのに、 不思議になり、
『自販機の後ろをまわって帰ったのかな?』
と思いながら車を降りて見にいくと、自販機自体、 ほぼ垂直な岩場の崖の上に鉄柵があり、 その柵と背中合わせで自販機が設置されていて人が 通れるスペースなどないんです。
海面までの高さは数十メ-トル。
怖いと言うより、言葉を交わしていただけに思いっきり不思議・・・ と言う印象です。
それからしばらくして、その場所に自販機の姿は無くなりました。

いったい、何だったんでしょう。
今でも鮮烈にその状況を記憶しているのですが、人相だけが思い浮かびません。