#32 常連


提供者:あっこさん
体験者:あっこさんとあっこさんの母
場 所:若林区
掲載日:(98/02/06)

母の話です。
私の母と弟は2年前まで、連坊で「GOA」というレゲエバーを営んでおりまして、 連坊の道路拡張に伴い新寺に移転いたしました。
連坊の頃の話です。


ある日、母がこう言いました。
「怖がらないでね。ここのお店の中に霊らしきものが見えるんだけど...。 でも悪意はないから大丈夫。」
最初は気配というか、白っぽい感じだけで、姿はわからなかったそうです。
お店は若いお客さんが多いので、 賑やかさにひかれてふらっと入ってきたのかもしれない、と言っていました。
でも毎日、必ず店の中にいるんだそうです。
母は厨房の奥の方に盛り塩とお水を置き、毎日替えていました。

そうして数日(数ヶ月かも)が過ぎた頃、やっと姿が見えたそうです。
その人は、キャップをかぶった若い男性だそうです。
恨みとか、悪意は全く感じられず、母はむしろ
「やっと姿を見せてくれて嬉しい」
と言っていました。
「でも自分が死んだことに気が付いていないみたい...」
とも...。

でもこんなに毎日店にいるということは、もう浮遊霊とかではなく、 ここの場所に関係のある人に違いありません。
「GOA」はオープンしてから日も浅く、誰かが亡くなったという話も耳にしません。
仮にいたとしても、霊になって出てくるほどの常連さんもまだいません。
そうなると、「GOA」の前のお店かもしれません。

そこはバイカーが多かった飲み屋さんで、 確かに若い方も大勢常連さんとして出入りしており、 お店主催のツーリングなんかも定期的にやっていました。
母が元マスターだった男性に、 それとなくお客さんで亡くなった人はいないか聞いたそうですが、 答えははNOでした。
結局どんな関係なのか謎のまま、日が経ちました。

ある日、前の店の常連さんが2〜3名、 店が代わったことを知らずに飲みに来ました。
以前の店の話、バイクの話、ツーリングの話...と進んでいくうちに 、
「なんかさー、あいつが死んだなんて今でも信じられないよなぁ。 そこのドアから遅れてごめん、って入ってくるような気がする」
と、言うのです。
よく聞いてみると、1年位前にある常連さんの兄弟のうち、 弟さんがバイク事故で亡くなったそうです。
母が、店で見る男性の霊の特徴を言うと、 驚くほど亡くなった方と似ているそうです。
その時は、私もその場にいましたが、恐いという感覚はまるで無く、 全部はっきりして嬉しい、 たぶん亡くなった方も喜んでるように思えてなりませんでした。
その日は、その弟さんの生前の話で盛り上がり、
「今もここにいるのかなー」
なんて誰かが言っていました。

余談ですが、その霊は結構愛敬のある霊でした。
カウンターのすぐ上にライトがあったのですが、 たまにピカピカ点滅するんです。
最初は球切れかと思い交換しても、やっぱり点滅します。
電気屋さんに見てもらっても接触は悪くないとのこと。
そのうちに気が付きました。
お店は前記のとおり、レゲエバーなのでレゲエを流しているのですが、 点滅が音楽に合っているのです(笑)!
恐いというより、むしろ面白かったですよー。
メロディーラインに沿っていたり、合いの手のようだったり...。
私は姿は一度もみませんでしたが、霊感が強いお客さんは 何度も見ていました。

常連さんになると
「あっ、今日もいたー」
なんて感じで。
それと、その霊が母に頻繁に姿を見せる日は、決まってお店が混んだそうです。
だから家の者は、かえって有難がっていました。
仙台四郎みたいな感じでね。


追加情報
  • (98/11/07) ゆうじさんからの追加情報です。
    GOAの幽霊って俺の友達の弟なんですけど、 店が移転してからどうなったんでしょうか?
    俺は前の店の時結構行ってたけどGOAになってからあまり行ってないもんで。